マキエンタープライズが30日、Unicode により複数言語の混在した Web ページを編集できる HTML エディタ《Muwse》の Mac OS X 対応ベータ版を公開した。Classic Mac OS 用の従来のソフトを Carbon 化したもの。中国語・韓国語については、ネイティブのインプットメソッドが現段階では用意されていないため、この《Muwse X》上で直接入力することはできない。
上記の3ステップを踏めば、(この繁雑な作業が実用になるかどうかは別にして) Classic 環境を起動せずに中国語固有の文字を挿入することができる。日本字と Unicode の符号位置が同じ文字なら、《Muwse X》上で日本語入力し、該当箇所を選び「編集」メニューから「言語変換」を選べばよい。
Mac OS X 10.0.0〜10.0.3 で動作確認済みで、Classic Mac OS 上での起動はできないようになっている。有効期限は2001年6月末まで。
《Dreamweaver 4.01 Updater》については、蘋果網や老地方冰果室・iMacGuru.com といった
3.0x 日本語版で中文 Web ページを編集する場合、deleteキーを押しても、漢字1文字分ではなくその半分の1バイトしか削除されないため、局所的・一時的な“プチ文字化け”とでもいうべき現象が起っていた。4.0 日本語版ではこの問題は解消していた。この2バイト文字サポートの進歩ということは、私にとっては買いのポイントだった。4.0 英語版の評価版をダウンロードして Mac OS 日本語版上で試してみたが、これといった不自由はなかった。それだけに英語版の2バイト文字問題は意外に感じられる。
蘋果網は、このアップデータを紹介する記事の中で、Macromedia が同社製品のインタフェースを“
試しに《Dreamweaver 4》繁體中文 UIT をダウンロードし、4.01 日本語版 に適用したところ“漢化”に成功した。バージョンは 4.0 に下がってしまう。新たに生成された《Dreamweaver 4》繁體中文版は、Mac OS 日本語版上では起動に失敗し、システムをフリーズさせてしまうが、Mac OS 繁體中文版上では正常に動作する。“漢化”しないままの《Dreamweaver》日本語版 (バージョン 3.0x・4.0x とも) は、Mac OS 繁體中文版で開いてもやはりシステムごと固まってしまう。OS と《Dreamweaver》は、一方が英語版という場合を除くと、日本語版同士か繁體中文版同士でなければいけないようだ。
更に調子に乗って、《Dreamweaver 4》簡体中文 UIT もダウンロードして日本語版の簡体中文化を試みた。こちらは、日本語 OS 上でフリーズすることはなかったものの、メニュー周りが文字化けしてしまう。繁體中文版 OS 上では、2〜3のメニューが文字化けしているが、本来英語版がベースになるのだから、これらの部分は文字化けせず英文のままで表示されるはずのものなのだろう。
さて《Dreamweaver 4》繁體中文版の使い心地は、Big5 (繁體中文) の Web ページを作るには問題ない。中文 HTML 文書に対して日本語版で「ソースフォーマットの適用」を行うと文字化けしてしまう (英語版で「Apply Source formatting」を行っても同様に化けるようだ) が、繁體中文版では、このような問題も起らない。
ただ、繁體中文版での日本語の扱いは、それほどうまくいかない。
deleteキーを押すと、場合によっては正しい日本字の削除の作法を守らず、2バイト文字を1バイトずつ削ってしまうので、上述した“プチ文字化け”が起ることがある。これを回避するには、まだるっこしいがマウスか shift+カーソルキーで選択してから deleteキーを押す。
繁體中文の HTML 文書に対しては起らない「
日本語インプットメソッド《ATOK14》をアクティブにするとメニューが Osaka フォントで表示されてしまい、文字化けする。ちなみにこの現象は《Dreamweaver 4》繁體中文版固有のものではなく、他の繁體中文アプリケーションでもおこる場合がある。こういった場合、メニューの正しい表示と日本語入力を両立させるには、《ことえり》を使うしかないようだ。
また、「
こういった具合なので、日本語 HTML 文書を中心に扱うのなら、素直に Mac OS 日本語版上で、《Dreamweaver》日本語版を使った方がよい。ただ馴染みのアプリケーションの中国語インタフェースを眺めるのは単純に楽しいし、Mac OS 繁體中文版を持っていて、繁體中文 HTML 文書を扱うことがあるのなら、ダウンロードしておいて損はない。それにしても《Dreamweaver》は不思議なアプリケーションだ。
Mac OS X 用の《Internet Explorer 5.1 for Mac Preview Release アップデート》が、「ソフトウェア・アップデート」を通じて入手可能になった。自称名は、更新後も「Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.1b1; Mac_PowerPC)」と変らない。
バグ修正の他に、タイトルバー右端にツールバーを折畳んだり拡げたりするための長円形のボタンが追加され、ツールバーのボタンの文字がアンチエイリアスの掛かった文字 (システムフォントの AquaKana と ヒラギノ角ゴ の組合せか?) に変るなど、外観が若干変更されている。
この他、ローカルファイルの位置の扱い方が変った。これまで有効だったClassic 版と同様の
のような形式が、更新後の“5.1.1”では無効になり、
とする必要がある。ローカルファイルを登録した「お気に入り」を Classic 版と共用している場合、注意が必要だ。
なお
アップルが、ニュースリリース「アップル、予定を繰り上げ、Mac OS Xプリインストールを開始 」を掲載し、中国語など8つの言語をサポートする Mac OS X について、現在日本において販売される予定はない、と発表した。本項更新時点では、台湾・香港・中国大陸・シンガポールの Apple サイトには関連情報は掲載されていない。
MacWIRE Online 「WWDC:Steve Jobsの基調講演速報!【後編】」・Mac Fan Net「[WWDC] Apple WWDC 2001:「fireside chat」レポート」によると、追加8言語は5月末には入手できるようになるとのこと。
老地方冰果室の Bryan Chang 氏が、Mac OS X 《Internet Explorer 5.1》上で注音入力法を使った
当サイトで紹介した日本語インプットメソッドを代用する中国語入力 (《EGBRIDGE12》篇・《ATOK14》篇) は、IE のような Unicode 非対応の Carbon アプリケーションには使えない。既存ユーザや日本のユーザも Mac OS X ネイティブの中文コンポーネントを利用できるように、何らかの方法で対応して貰いたいものだ。
繁體中文フォントのアップデート《Chinese Language Kit Update》がダウンロード可能になっていた。AppleCare Knowledge Base への移行により、同アップデートのダウンロードページは Article #120023 Traditional Chinese Language Kit 2.3 Information and Software と改題・移動した。Mac OS 9.2 以降に含まれるフォントと同じもの。
Apple が、San Jose で開かれている
最近、Mac の Unicode 対応アプリケーション用に、Unicode フォントがあればとつくづく思う。
TIL 25251JN「Mac OS X: フォントのファイルフォーマット」にもあるように、Mac OS X では、Windows の TrueType フォントが使える。とはいっても、実際に満足に使えるのは、Cocoa アプリケーションなど Mac OS X ネイティブの Unicode 対応アプリケーションでのみだが。
漢字を含めた Unicode 文字セットの大部分をカバーした Arial Unicode MS や Bitstream CyberBit といったフォントは、Mac OS X はもちろん、Mac OS 9.1 の Unicode 対応アプリケーション (筆者は、9.1「Mac OS 特別付録」の《WorldText》のほかには《MLTE Demo》しか知らない。) でも使用できる。しかし、これらのフォントはどうも日本人向きではないように思えてならない。漢字はともかくとして、カナ文字のデザインがあまり洗練されていないので、日常的に使おうという気にはなれないのだ。手頃で美しい Unicode フォントは入手できないものだろうか。
《DynaFont Type Museum TrueType 100》Windows 版の特典「Unicodeフォント2書体(TrueType)」は、華康明朝体と華康ゴシック体なのだそうだ。華康書体は、Mac 版が手許にあり、とても気に入っている。12ポイント以下にアンチエイリアスを適用しても基本的に読みやすく、同じダイナラブ社の開発による Traditional Chinese Language Kit の「
このほか、Web 上で情報の得られる Unicode フォントは、Windows 中文版や Windows 版 Internet Explorer の言語パックに含まれるものばかりで、正直なところ、この分野では恵まれた Windows ユーザが羨ましい。ヒラギノ Pro Unicode なんて将来のバージョンの Mac OS X にバンドルしてくれたら、一気に大逆転だけど、無理だよなあ。
Omni Group が先週、Mac OS X ネイティブの Web ブラウザ《OmniWeb 4.0》の最終版をリリースした。基本的に前バージョン release candidate 1 のバグを修正したもので、Omni Group サイトからのダウンロードの他、iDisk を通じた入手も可能だ。
Mac OS X 用の他のブラウザ《Internet Explorer 5.1:mac Preview Release》《iCab Preview 2.51》は、いずれも Carbon 版だが、
Cocoa アプリケーションだけあり、文字などの表示が他の Carbon ブラウザに比べ格段に美しい。普通の文字のアンチエイリアス表示が綺麗というだけでない。たとえば、特別なスタイルシートを用意しなくても、ヒラギノ角ゴ Pro か ヒラギノ明朝 Pro フォントを指定していれば、日本語でも B
要素などでの太字が、従来のような“合成太字”的表示ではなく、太いフォントで表示される。(ヒラギノ以外に OpenType や PostScript の日本語フォントを入れていない私の環境で、前述の2種のフォント以外が指定されている状態では、日本語の文中で B
要素とそれ以外を区別する表示はしないようだ。)
漢字圏の Web ページには、コード判定の問題からか、そのままでは文字化けしたり、白紙ウィンドウのまま何も表示できないものがかなり見受けられる。ソースを表示してみると、サーバが指定したエンコーディングと HTML 文書自体が指定したエンコーディングが違うため正確に表示されない文字があるかもしれない云々と表示される。こういったページは、たいていエンコーディングを手動で指定してやれば正常に表示できるようになる。「Browser」メニューから「Customize Toolbar...」を選んで、「Character Encoding」ボタン (下図) をツールバーにドラッグしておくとよい。ページ自体の表示に問題がなくとも、こうして手動でエンコーディングを指定することで、タイトルバーの表示が適切なものになることも多い。
日本語・中文・韓国語・Unicode では次のエンコーディング方法が選べるようになる。
《OmniWeb》は、中国語の拡張文字セット GBK を、Mac 用としてはおそらく初めてサポートしたブラウザだ。
GBK は、1996年3月に発売された Windows 95 簡体中文版で採用されてから、中国大陸など簡体字圏で普及している文字セットで、従来の GB 2312 を拡張し、GBK 成立時点でのすべての Unicode 漢字を含めた2万1886字を収録している。人民日報の Web サイト「U+9555
=「鎔」に対応する簡体字で、簡化部首の「钅」(U+9485
) に「容」の字形。一部ブラウザでは、環境によって、上の文字参照の箇所に異体字とされる別の字形が表示されることがある。) が表示できず、「朱鎔基」首相は「朱F基」に化けたりする。
《Mozilla》の Character Coding メニューにも「Chinese Simplified (GBK)」がある。あるにはある。しかし《Mozilla》は Mac OS X 用の Carbon 版《Fizzilla》も含めて、Unicode フォントが使えないので、GBK が指定されていても、従来の MacChineseSimp = GB 2312 文字セットにない文字を表示することはできない。
その点《OmniWeb 4.0》は、Cocoa アプリケーション = Unicode 対応アプリケーションであり、Classic Mac OS とその Language Kit でサポートされていない Unicode 漢字も、Web ページ上で適切に記述され、対象となる文字をカバーするフォントをインストールしていれば表示することができる。これは GBK でエンコードされている HTML 文書にも当てはまる。
下図は、Chinese Language Kit の簡体中文 TrueType フォント「Song (宋体)」を指定して、http://www.smtinline.com/html-ch/show-mc-ch.html を読込ませ、「中国語 (GBK)」エンコーディングを指定したところ。Song フォントにない GBK の字 (下図の場合「優・陽・貿・業」の四つの繁體字) が、「ヒラギノ角ゴ Pro W3」で表示されている。このページには「曎」(U+66CE
=日偏に「澤」の
《OmniWeb 4.0》のフォント設定は、プロポーショナル・等幅についてそれぞれ一つをすべての言語/文字セットに適用する仕様になっている。指定されたフォントにない文字は、「フォント代用」機能で、それらの文字を含むテキトーなフォントで表示される。HTML の言語属性などは《OmniWeb 4.0》の前では意味をなさない。このため、日本・台湾・中国大陸で字形が微妙に違う漢字は適切に表示されない場合が多い。字形のことに目をつぶっても、書体選択に法則性が見いだせず、指定した1書体以外にはユーザの意向の反映もできないので、画面表示の美しさを台無しにしてしまう。これらの問題を回避するには、見るページの言語が変るごとに、手動でいちいちフォントを切換えてやるほかないが、《Netscape 1.x》でもあるまいし、現実的ではない。
これは、日本語と西欧語 (あるいは中文と西欧語) の Web ページしか見ない場合には、それほど問題にならないだろう。けれども日本語と中文の Web ページを行ったり来たりするような身には堪える仕様だ。こういった意味で《OmniWeb 4.0》は、反 Unicode 派が批判する漢字統合の問題点を取繕うことなく露わにしたブラウザともいえる。表示できる字数が多いという意味の「多漢字」対応の素質はあるものの、「多言語」対応という点から言えば、現状では失格というほかない。良くも悪くも Unicode 的だ。
Character Encoding メニューがきめ細かく、言語属性や大部分の CSS もきちんと解釈する《Mozilla》の Mac OS X 版が、Fizzilla――炭酸 (Carbonated) Mozilla――ではなく、“Cocoa Mozilla”として完成されるとしたら、多言語対応ブラウザでしかも Unicode 対応アプリケーション、さらに各種標準への対応を強化しかつ美しい画面表示となるはずで理想的だ。もちろん多言語や W3C 推奨仕様への対応を強化した《OmniWeb 4.x》でも、他のまだ見ぬ Cocoa ブラウザでもよい。とにかく、そのような Cocoa ブラウザが登場したら、有料でもそれを使いたいと思う。
《OmniWeb》は、他のブラウザにない歓迎したい特徴も多いが、全体としてみると、現状では私が理想とするブラウザ像には遠い。短期的には夏の 4.1 リリースに向けて、開発・改良が続けられるようなので、どう成長するのか注目したい。
もっとも《OmniWeb》を含めた各種 Web ブラウザの現状は、Unicode ベースの Mac OS X ネイティブ環境で、単なる Unicode 対応に留まらない真の多言語対応を実現することの難しさを映し出しているのかもしれない。
Mac OS 9.1 の「Traditional Chinese Language Kit フォント」のアップデート版が《ソフトウェア・アップデート》コントロールパネルを通じてダウンロードできるようになった。実行すると繁體中文 TrueType フォント「Apple LiGothic Medium (蘋果儷中黒)」・「Apple LiSung Light (蘋果儷細宋)」が、9.1 に附属するバージョン 3.5 から 3.7 に更新される。更新後のフォントのパッケージ名は「Traditional Chinese Update 3.7」で、作成日は「2001年4月23日」になっている。Traditional Chinese Language Kit の安定性を向上させるという。その他の変更点については不明。
10月に Mac OS X Public Beta を入れたときに削除して以来、久しぶりに Mac OS 9 繁體中文版をインストールしてみた。Mac OS 9.x 日本語版では中文ファイル名が、Mac OS 9.x 中文版では日本語ファイル名が化けて表示されてしまうが、Mac OS X からは、日本語のファイル名はもちろん、中文のファイル名もほとんどが (一部例外もあるようだが) 正常に表示できるようになっている。Mac OS X で活かせるようになったあまり語られない
4月27日に《iCab Preview 2.5》ではリンク元アンカーになっている A
要素中に文字参照がある場合、Web ページの文字セットにない文字を正常に表示できないと書いたが、そうでない場合もあるのを見つけた。
スタイルシートに A
要素について定義がない場合や、スタイルシートを無効にしている場合は、 A
要素内にある文字参照が期待通りに表示される。4月27日の時点では、スタイルシートの内容というもう一つの共通点を見落としていた。なお、この現象は、《iCab Preview 2.51》でも同様に発生する。
《iCab Preview 2.51》中文豪華版が、台湾の FTP サーバ「聖堂」で公開された。
Mac OS X Version 10.0.2 (Build 4P12) への更新がソフトウェアアップグレードを通じて開始された。
マキエンタープライズが30日、多言語メールクライアント《Magellan》の「言語属性」を設定するユーティリティ《SetCountry》を公開した。「カントリーコード」を任意のものに変更するようだ。文字化け回避のため英語版への使用が推奨されている。《Magellan》ユーザのためのフリーウェアとのこと。
《iCab Preview 2.51》が発表され、iCab 公式サイトから英独日中各言語版がダウンロードできる。中文豪華版の 2.51 は、現段階では公開されていないようだ。